「ちむどんどん」まめ知識 第6回
今日の「ちむどんどん」で描かれた、父・賢三の野辺送り。
魔よけの天蓋旗(ティンデーバタ)を先頭に、朱塗りの龕(ガン)に棺を入れて墓へと運ぶ途中、米軍機の轟音が響くシーンが印象的でした。
そして沖縄のお墓は…
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沖縄の代表的なお墓は、大きな石造りの亀甲墓(カーミヌクーバカ)。
他に破風墓や石積墓なども。
扉の中に空間があり、厨子甕(ジーシガーミ)という立派な骨壷が並びます。
昔は遺体は火葬せず、墓の中や森・洞窟などの特別な聖地に安置し、その後海で洗骨してから厨子甕に納めていました。
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また死後の世界は「後生(グソー・グショウ)」と呼ばれ、時にはあの世で結婚する(グソーヌニービチ)事もあったそう。
賢秀君が言っていた「ニライカナイ」は海の彼方の極楽のような世界で、ミルク神などの豊作をもたらす来訪神もそこから来ると言われています。
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参考本:沖縄の葬式/佐久田繁/月間沖縄社
沖縄の人生儀礼と墓/名嘉真宜勝/沖縄文化社
世界のなかの沖縄文化/渡邊欣雄/沖縄タイムス社